対話

愛と勇気だけが友達さー(ふんふふふん♪)

アンパマンが好きです。

何が好きかというと、正義や正しさとは相対的なものであるから、目の前にいる悪人を根絶やしにする必要はない。ストーリーの点です。

正義・悪とは何か。

時と場所と相手の心の状態によって変わる相対的なもの。そして主観的で一時的な感情の一つ。
多くの人が同じ感情になるからといって、それが正しいと証明されるものでもない。

例えば正義のために始めた戦争。しかし負けたら悪とされる。
やなせたかし氏は次のようにおっしゃっていました

人によって、場所によって、時代によって変わるものが正義なのか?
正義とは普遍的なものではないのか?

*** (余談)戦争とは
私はカソリックの幼稚園に通い、生まれ育った町は、外国人口の割合が日本で最も多いところでした。
そこで教わったことは「人の役にたちなさい」「人の幸せを祈りましょう」でした。
物心ついた4,5歳のころの記憶です。夏休みになると戦争の行事がテレビでオンエアされ、戦争というものを知りました。
ちょうどそのころベトナム戦争から逃げてきた家族の子供が編入してきました。より戦争について調べるようになりました。
そして海外には宗教戦争があると知り、「人のための宗教なのに、なぜ争うの?」と、まだ民族の深い歴史を知らない私には考えさせられることでした。


テレビの中の兵士たちは一様に「家族のために戦う」「愛する恋人のため」「私の生まれ育ったこの地を守るため」と言います。
敵国とされる兵士も同じ言葉を言います。悪人がいません。なぜでしょう。
目的は一緒なのです。


「私の家族を○された仕返しだ」と戦う人ももちろんいます。
ちょっとした勘違いではじまった戦争もあります。
しかし動機の原点は平和のための戦いです。
私が戦地へ行かないと家族が避難を受けるからと戦地へ行く人もいます。家族を守るためです。

争う正義はない。

やなせたかし氏のお話

戦争が正義でないことは、中国の戦線で知りました。
最後に残るたしかな正義とは、「人の悩みや苦しみを救ってあげること」でした。

やなせたかし氏の正義とは

お腹のすいた人がいたら、自分の身をちぎっても与えるということでした。

変わる正義の正体

昔から性善説と性悪説とありますが、この現代の個人情報のたれ流しの時代中で、本人たちの言動を見ていると、どちらも混在ししていると感じます。
五行説のように、すべての物事は循環し、ジャンケンのように(勝敗と感じ得るもの)は循環しているにすぎません。
陰陽説のように、陰(負)が悪ではなく、この世に必要なものであり表裏一体です。

例えば、自分がチョキ気質なら、パーより私は優位であると感じ、グーより劣等感や疎外感・タイミングが悪ければグーは悪だと思うでしょう。
しかし、悪人と感じる相手や粗悪な道理もこの循環の一つに過ぎない。
時と場所と相手の心の状態によって変わる相対的なもの。そして主観的で一時的な感情の一つ。
仏教でいうところの「空」です。

バイキンマンの存在

アンパマンの中で、バイキンマンは悪人に見える人もいると思います。
バイキンマンの気質は、前衛的でクリエイティブ。ライフハッカーでもあり、生産的な研究者。
バイキンマンの発明は、食うに困っている状態からの脱却。ドキンちゃんの命令だから仕方なく。
たまに、やり返したい心、驚かせたい・かまってちゃん心があります。

アンパンマンたちがバイキンマンを懲らしめる動機は、困っている人・生活を乱すからであり、その行為が終わるまで戦う。バイキンマンが逃げたり反省(こちらの言い分が通じたり)したらそれ以上戦わない。

昔から、周りの状況を見て成長していく子。言って分かる子。言っても分からない子には身体に分からせる。とありますが、子供向けなので3番目でわかりやすくしているのかもしれません。

アンパンマンは正義の名のもとに成敗するのではなく、自分たちの生活が乱されて困っている。という自分の気持ちを伝える行為にとどめています。

愛と勇気だけが友達

人それぞれ生きている世界は異なります。
学生なら、学校の生活が自分の心の大半を占め、専業主婦なら家庭になります。
争いの起源の多くは、自分の生活・居場所を守るため。わかってほしい心。
それは、常に人ありきの世界観で相対的な正義感をもたらします。

やなせたかし氏の

最後に残るたしかな正義とは、「人の悩みや苦しみを救ってあげること」でした。

とは、自分のいる世界にそった理論・理屈ではなく、ただ(悩み苦しんでいる人がいたら手を差し伸べる)愛こそが、あなたが心の拠り所とする友なんだよ。
と言いたいのではと感じます。

もし愛が自己犠牲と感じるなら

それは愛にあらずです。
やってあげてると思いながらの行為も、下心がついてくるかもしれません。
文字では表現しにくいですね。ごめんちゃい*